食欲の秋!
芋・栗・かぼちゃが大好きな私には幸せな季節です。
ほくほく食感をいかしたスイーツもたくさん出てきますよね~。
こんにちは、ユズリハです。
私は以前、デパチカで和菓子屋さんの店員をしたことがあります。
おしゃれなお店だったので若い方も多かったのですが、洋菓子屋さんに比べるとやはりご高齢のお客さまの割合が高かった印象です。
今回は、そこで学んだことのお話です。
全員に当てはまるわけではないですが、中にはそのように思われることもある、という内容です。
高齢者には不評?さつま芋のお菓子
和菓子屋なので商品は季節ごとに替わり、四季を反映したものが多くありました。
秋だとやっぱり栗、そしてさつま芋ですね。
お値段的には、さつま芋の方がお手頃です。
あるとき、秋の商品が発売後に来店されたご高齢のお客様に、「今の時季のおすすめは何?」と聞かれました。
ご自宅用とのことだったので、お値段を考えさつま芋のお菓子をおすすめすると、明らかに表情が曇り、「お芋のお菓子はいらないわー」と言われました。
あれ?さつま芋はお嫌い?と思い、ちょっとお高めな栗のお菓子をおすすめしたところ、そちらを購入して行かれました。
不評な原因を先輩店員に聞いてみた
実は同じことが、このあと2回くらいあったのです。
さつま芋のお菓子は何種類かあるのに、ひとくくりに「お芋のお菓子はいらない」と言われてしまうので、なぜ?と感じていました。
5,60代くらいまでの方だと問題ないのに、それ以降と思われる年代の方には、どうも不評。
そこで、和菓子屋店員歴が長い先輩に「ご高齢の方にはさつま芋のお菓子、あまり売れないですね」と相談してみました。
すると、「その年代の方って、さつま芋はもう食べたくないって言う方がいるんですよ」と言われました。
さつま芋は戦争体験を思い出す?
先輩の回答から、どうやら戦争を経験している世代の方の中には、さつま芋を見ると戦時中の食事を思い出すことがあるらしいことがわかりました。
明らかに姿を変えて、きれいな見た目で甘くておいしいお菓子になっていても、さつま芋というもの自体が、つらかった戦時中を思い出すのだと。
そういえば当時の食べもののメインはお米などではなく、さつま芋だったと聞いたことがある気がする・・・。
私の祖父母は早くに亡くなっていて、一緒に住んだことも無いため、私は戦時中の様子などは、学校で学んだことやメディアからの情報でしか知らず、先輩が言うようなことは考えたことがありませんでした。
戦後時が流れ飽食の時代になっても、子どもの頃のつらかった記憶がよみがえるのかな、と想像すると、なんだか複雑な気持ちになりました。
もちろん喜んで選んでくださる方もいます
この話を聞いてから、ご高齢の方に秋の商品でおすすめを尋ねられたときは、まずは栗のお菓子をご紹介するようにしました。
なんとなくお気に召さないかな?と感じたら、その次に「あとはさつま芋のお菓子も人気ですよ」と続ける感じで。
そうすると、「自宅で食べるからこっちでいいわ~」と笑顔で選んでくださる方もたくさんいらっしゃいました。
全員に当てはまるわけではないのですが、人によっては、過去の苦しかった時代とリンクしてしまうんだな、と感じた出来事でした。
ちなみに東京でおすすめのさつま芋の和菓子といえば
さつま芋は加工しやすいので和洋様々なお菓子になりますが、誰が食べてもおいしいと感じるのでは?と思うシンプルなタイプで、私自身も大好きなのは、浅草満願堂さんの芋きんと、舟和さんの芋ようかんです。
どちらも浅草のお店ですね。
芋きんは、さつま芋のきんつばです。
程よい甘さがあるのでおやつにぴったりですね。
お店で焼いているところに近づくと、めっちゃめちゃいいにおいがします!
焼きたてのものは消費期限が24時間と短いですが、日持ちがするタイプもあるようです。
うす皮芋きん 内祝い お引越し ご挨拶 お供え お歳暮 お中元 母の日 父の日 敬老の日 和菓子 お見舞い スイーツ プレゼント お誕生日 ギフト おやつ 手土産 帰省
芋ようかんは、見た目もさらにシンプルです。
原材料も、さつま芋の他に砂糖と塩のみ、着色料・保存料・香料は一切使用していないそうです。
芋きんに比べると、甘さはかなり控えめです。
なんと、トースターまたはフライパンにバターをひき焦げ目がつくまで焼いて食べるという方法もあるみたいですよ!
個人的には大好きな秋の味覚さつま芋のお菓子と、和菓子屋店員をして知った、自分とは違う感覚でそれを見る方もいるというお話でした。
ご高齢な方全員がさつま芋嫌い、ではないので誤解のないようにお願いしますー。
最後までお読みいただきありがとうございました!
今週のお題「いも」でした。